WITH YOU LOVE ME

ただ書き物がしたいが為の場所 ワラ
独り善がりの妄想劇です‼

with love

誰かを幸せになんて大それた事は出来ない

誰かを一番何て私には無理…だって


私の一番は子供達だから


朝が来て子供達が目覚めた時どんな反応をするんだろうか…また泣かないか心配で…


「ねぇ幸大、ママが目が覚める時まで湊太をお願い。貴方には何時も厳しくお願いばかりで口煩い母親だったよね。ごめんね」


優しく長男の頭を撫で


「貴方を産んだ時私はまだ17歳で子供が子供を産んだと周りから色々言われて…その批判から逃げる様に貴方をいつもお祖母ちゃんに預けてて遊びに行ってた。でもね貴方を産んだ時誰にも言ったことないけど…ママね、ありがとうって言ってたの。こんな私を選んでくれてありがとうって…貴方が居ていくれたから私は頑張って来れたのかなって。いつでもママの味方をしてくれてた私の初めての息子…」


透けている体に力を入れ抱き寄せながら隣に寝転び


「きっと辛くて苦しい時間がこれから訪れる。でもね…どうか泣き続けないで。私は貴方の笑った顔か好きだから。泣いてたらママも辛くて悲しいから。出来るだけ笑っていて。そして…ママが目を覚ました時一緒に泣こうね。我慢してた分沢山吐き出そうね。私の可愛い子、貴方に神の加護が有るように祈るから…」


何度も頭を撫でながらゆっくり目を閉じ


「笑ってね。それで…良いから」


色んな事が重なり疲れのピークが来ていていつの間にか眠ってしまっていて

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「過去に飛ばす?どういう事?」


シ『お前を2006年の冬にある奴等の元に送る。何故過去かは分からんがそう決まってるらしい。そして此処から大事な事だ。

まずお前を家政婦として送り込む。家事など身の回りを文句言わずする事。

次に過去に戻っても現代の事を絶対に話してはいけない。

家族、子供、結婚全て隠すこと。もし、何かの拍子でバレた時、お前に有り得ないほどの激痛が体の何処かに起きる。家族を思い不安や悲しみを出した時も同様だ。だがもしバレても送り先の奴等がお前を受け入れた時はその痛みは一度切りとなる。

受け入れて共に痛みを分かち合う事になる。

次に送り先にはとりあえず男として行く事、別に自分から男と名乗らなくて良い。ただ仕草やその胸を隠す努力はしろ』


「あの~自慢じゃないけど…私胸Dカップあるんだけど。それに家事とかも結構苦手部類に入るんだけど…」


シ『まぁそんなもんは有りそうだよな。さらしとか巻いて頑張って隠せ。家事には慣れていくしかないだろうな。

最後に…その時代の人を好きになるな。もし好きになったとしてもその気持ちを伝えないこと。お互い気持ちを伝えたい時は…悪いがこっちに戻す時全ての記憶を忘れて貰う。そして、お互いに何か後遺症が残る。』


「後遺症…それは私だけって事にはならない?どうして相手の人にまで?」


シ『連帯責任だ。互いを思ったそれが罪になるからな。その条件を飲んで明日お前を送り届ける。』


そう言うとひらっと窓の上に飛び乗り


シ『明日迎えに来るまで此処で全てを整理しとけ。俺は手続きをしてくる』


そう言うとそのまま消えてしまい


「本当に…神様か。今日色んな事があったなぁぁ~」


誰も居ないベッドにダイブをしながら話された事をゆっくり整理していて


『失礼します。無事に手術は終わりました。頭を強く打たれているので目覚めるのが分かりませんが…』


『ありがとうございます。お世話になりました。』


点滴や沢山の包帯酸素マスクを付けた自分が病室に入ってきて


「すご…こんなんで生きてるんだ。でも…生きてるんだよね。」


子供達に近付き自分の体を見ながら小さく誰に言うわけでもなく…


「…怖いな…」


自分の腕を握り震える体を抱き締め


「でも…願いは…この子達の笑顔がもう一度…それが願いなら…良いよね?」


子供達を見つめ優しく笑いながら朝が来るのを待っていた

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「聞いて良い?幸せってなに?私は…きっと今も幸せな時間を送ってたと思うの…それじゃダメだったの?」


昔ある人に言われた言葉を思い出し


「私は誰も幸せになんて出来ないよ…元旦那だった人は幸せじゃなかったって言われた。子供達も私のせいで父親の居ない生活を送ってる。そんな私が誰を幸せに出来るの?」


胸に詰まっていた思いがどんどん溢れだし


「私は…話して貰ったことは信じれる。だけど貴方とお兄さんの大事な人の代わりにはなれない。そこまで…強くない、自信が持てない」


シ『分かってる。お前がミアじゃないのもその代わりにもなれないのも。ただお前の力がその心が必要なんだ。兄貴をこのままほっとけばきっと被害が酷くなる。それを防ぎたい。』


シンの言葉には俯き子供達を見て


「さっき言ったよね…事故が速まったって。それはどういう事?」


シ『兄貴がお前を見付けた。そして子供達に笑い掛けてるのも見て…お前の不幸を望んだ。堕天使や悪魔は人の不幸を望む…何だってする。でもお前が怪我する寸前…』


息をゴクリと飲み


シ『事故を仕掛けた兄貴が…泣いて子供達を守った。そのお陰で子供達は見た目は酷いが軽傷ですんでる。俺もさっき子供達の体を見たんだがあれだけの木材が落ちた割には子供達の軽傷に疑問だった。…兄貴にはまだ助かる希望が見えてるんだ』


「…そっか、事故を仕掛けたって言ったから絶対手伝わないって言おうと思ったのに…子供達を助けてくれたんだ。本当気紛れで分からないね。悪魔とか天使とか関係ないよ。人の命を預かる仕事をしてるんだからね。」


フワッと笑いかけ


「聴こえてないかなぁ…子供達を助けてくれてありがとう。って伝えたい…」


シ『お前って奴は…本当に…よし、今後の予定を今から言うぞ。』


さっきまでの顔とは別人のように気合いの入った顔になりシンが手を叩き


シ『明日、お前を過去に飛ばす。その話を始めるぞ‼』


ねぇ、この時からかなぁ…


不安と期待が胸の中にあって…そして


きっと辛い事が待ってるって幸せな事が待ってるって何となく思った。